テンガバー銘柄の探し方をイチから勉強します。
Youtubeで株式投資について解説している「投資塾」さんのチャンネルを拝聴しました。
銘柄選定のポイント
銘柄選定のポイントは5つ。
ポイント
- 時価総額
- 売上高成長率(年平均成長率)
- 株価売上高倍率(PSR)
- PEGレシオ
- 中期経営計画
時価総額
テンバガー銘柄とは株価が10倍になる銘柄のこと。つまり時価総額も10倍になるということ。
時価総額=株価×発行済株式総数
①と②ではどちらの可能性が高いでしょうか?
- 時価総額100億円の会社が時価総額1000億円になる可能性
- 時価総額1兆円の会社が時価総額10兆円になる可能性
①と②では①のほうが可能性が高い。なぜなら、1つの革新や進歩が売上高に与えるインパクトが大きいから!
スクリーニング条件
時価総額100億円以下 または 300億円以下 または 500億円以下
売上高成長率(年平均成長率)
売上高成長率=(当期売上高ー前期売上高)÷前期売上高×100
例)当期売上高100億円/前期売上高80億円
(100億円ー80億円)÷80億円×100=25%
スクリーニング条件②
CAGR(年平均成長率)10%以上または20%以上
売上高成長率は、高ければ高いほど良い。30%→25%→20%という具合に高い数値から設定して、ヒットしなければ条件を緩和させていく。
CAGR(年平均成長率)とは?
例 | 2015年 | 2016 年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 |
売上高 | 100 | 110 | 105 | 120 | 150 |
前年比(%) | - | 10.0% | ▲4.5% | 14.3% | 25.0% |
売上高が上記のように推移した場合、2015年から2019年まで4年間の年平均成長率は何%でしょうか?
答え:10.7%
求め方:150÷100=1.5 → 電卓の「√」を2回押すだけ。
株価売上高倍率
PSR(株価売上高倍率)=時価総額÷売上高
※Price to Sales Ratio
PSRを使用する目的は、時価総額ベースで割高な銘柄を排除するため
例 | 時価総額 | 売上高 | PSR |
A社 | 100億円 | 50億円 | 2倍 |
B社 | 100億円 | 10億円 | 10倍 |
ポイント
- 時価総額が同じなら売上高の高い方を重視
- 売上高が増えやすい業種には注意
銘柄分析でよく使われるPERは第一群では使用せず、第1群ではPSRで絞込を行い、第2群でPERを用いる。その理由は成長企業は利益が安定してないことが多く、見た目のPERが50倍、100倍となって割高銘柄と判定されるため。
売上高を身長と例えるなら、利益は体重です。身長(売上高)さえ伸びていれば自然に体重(利益)は増加していく
PEGレシオ
PEGレシオ=PER÷EPS成長率 ※Price Earning to Growth Ratio
例 | 株価 | EPS | PER | EPS成長率 |
A社 | 1,000円 | 100円 | 10倍 | 10% |
B社 | 1,000円 | 90円 | 11倍 | 30% |
EPS(1年後) | PER(1年後) |
110円 | 9.1倍 |
117円 | 8.7倍 |
現時点でのPERで比較するとA社10倍、B社11倍でA社のほうが割安に見えます。
しかしながら、PEGレシオで比較すると以下のようにB社のほうが割安となります。
PEGレシオ(A社):PER10倍÷10%=1倍
PEGレシオ(B社):PER11倍÷30%=0.37倍
結果:B社のほうが割安
ココに注意
PEGレシオの値は成長率に大きく左右されるが、成長率の考え方が問題になってくる。投資塾さんでは、EPS(純利益)を使用せず、営業利益成長率で計算する。また利益成長率も1年の数字ではなく4年平均で割るというやり方をしているようです。理由はたまたま1年だけ業績が良かったというケースによるミスリードを防ぐだめだとのことです。
成長率に純利益ではなく、営業利益を採用する理由は、当期純利益の場合、特別損益など継続性のない損益が混じることになるためだそうです。
中期経営計画
ココがポイント
次のような観点から中期経営計画を確認するそうです。
- 中期経営目標 → 〇年後の売上高や営業利益の確認
- 成長戦略 → 注力事業の確認
- 株主還元 → 配当性向の確認
- その他
その他のポイントとして、
四半期毎に発表される決算短信と決算説明資料で中期経営計画通りに進捗しているかどうかを照合する。
企業のホームページを見る際は、投資家にとって見やすいかどうかもチェックする
経営者自身のスタンスを見る。社長が会社の細部を把握していない(部下に任せきりで店舗数やコストなど重要な数値を把握してない)、社長が保有株を手放すなど
その他注意点
ブルーオーシャン市場でビジネス展開している企業を選ぶ
レッドオーシャン | ブルーオーシャン | |
競合 | 多数 | 少数 |
市場 | 大・成熟 | 小・成長 |
利益 | 低利益率 | 高利益率 |
戦略 | シェアの奪い合い | 需要の拡大 |
まとめ
① | 時価総額 | 100億円以下 | 300億円以下 | 500億円以下 |
② | 年平均成長率 | 30%以上 | 20%以上 | 10%以上 |
③ | 株価売上高倍率 | 1倍以下 | 2倍以下 | 3倍以下 |
④ | PEGレシオ | 1倍以下 | 1.5倍以下 | 2倍以下 |
⑤ | 中期経営計画 | あり |